エピソード22『KDP.(かなっぷ DARTS PROJECT)』
さて、『しゃべれどもしゃべれども』という映画がございました。
なかなか真打昇進の見えてこない二ッ目の落語家(主人公)が、会話下手なせいで、なかなかいい恋ができない美人女性、関西弁がコンプレックスのいじめられっ子小学生、野球解説がド下手な元一流プロ野球選手、この三人に、話し方技術の向上のため、落語『まんじゅうこわい』を教える、という物語。
で、いってえ何が言いてえのかと申しますと、この主人公は、落語家としてまだ一人前ではないのだから、教える立場に立つなんて「冗談じゃねえ」と思っているのであります。
そりゃそうです。
物事には分相応というものがあります。
半人前が半人前を教えたところで、半人前以上にはなれない。
そう思うのが普通です。
ところが、三人の生徒たちに指導を続けるうち、見事に主人公の才能も開花していく。
三人の生徒たちも、それぞれ落語を通して自分に自信を持つことができる。
そういう流れになっていくわけです。
これを、ダーツに置き換えてみましょう。
まず、うだつのあがらぬ主人公→これが『かなっぷ』こと僕。
三人の生徒たち→ダーツがうまくなりたい方。
かなっぷが、うまくなりたい方たちにダーツを教え始める。
見事にかなっぷの才能も開花していく。
うまくなりたい方たちも、それぞれダーツを通して自分に自信を持つことができる。
で、みんなハッピー。
なんでえ、そんなもん映画だから上手くいくんじゃねえか。
はたまた落語だから上手くいくんじゃねえか。
現実じゃあ、そんなに上手くいくわきゃねえよ。
はたしてそうでしょうか。
かのWanton先生(渡部紘士選手)が、人に教えることで自分のためにもなる、と語っていたのを、なにかのインタビュー記事で読んだ覚えがあります。
基礎や基本を再確認することは、決して悪いことではないのです。
そこで……。
やるぞやるぞという噂がありながら、ついぞ今まで実現しなかった企画。
満を持して『KDP.(かなっぷ DARTS PROJECT)』を始動させます!
人に基本を教えることで、さりげなく自分も上達しちゃうのだ!
こう書くと、なんかセコい気もしますが……。
さあ!
『KDP.』初のお客様は、ダーツ歴二、三回ほどの女子二名でした。
まともにダーツが三本刺さることが珍しいくらいの、超初心者の方たち。
グリップから始まり、スタンス、構え、リリース、フォロースルー。
ありったけの知識と理論、持論をフルスロットルで展開。
この間、わずか十五分。
短時間ではありましたが、ふにゃふにゃ飛んでいたダーツが普通にマッスグ飛ぶようになり、しばしの練習の後、最終的には三本ともまともに刺さるようになりました。
これは教え方の問題じゃなくて、生徒の質がよかったんですね、きっと。
のみこみが早い!
そう思います。
この『KDP.』、今後もどんどん継続してやっていきたいのですが、残念ながら今のところレーティング7以上の方には対応しておりません。
なぜなら、いくら知識や理論、持論を展開させようと、本人がヘタクソ。
説得力が皆無だからです。
逆に今なら「まったく投げたことがないんですけど」という方、大歓迎ですよん。
To be continued...
本日の腕前:Rt.6.25(DARTS LIVE)Bフライト
本日の一言:「『KDP.』は店頭での気まぐれ不定期開催、請われたらやります」