なれんのか!? かなっぷのAAフライト。
第21話『スピンVSロック 勝つのはどっちだ!』の巻
世の中のものはわけようと思ったら、大抵ふたつにわけられる。
男と女、右と左、上と下、勝ち組と負け組。
東日本と西日本、北半球と南半球、等々、のように。
世のダーツプレイヤーも二分される。
一つは、バレルは割とコロコロ変えるが、セッティングは変えない派。
そして、バレルを変えずに、調子の善し悪しでセッティングを変える派。
何を隠そう当方は、断固どちらの派閥にも属していない。
あまりバレルを変えずに、あまりセッティングも変えない。
言うなれば『変化を恐れている派』所属である。
先刻、世のダーツプレイヤーも二分される、と大見得を切ったが、されていなかった。
すまぬ、だはっ。
というわけで、セッティングを変えないワタクシに対してクレーム(?)が入った。
「スピンなんか使わず、男は黙って回らないシャフトにしろ byみっちー」というのである。
クルクル回ってっとチャラいんだよおめえよう、だからダーツの腕前もチャラいままなんだよう、みたいな物の言いようである。
ダーツの腕前がチャラいって何ですか。
どういうことかよくわかりませんが。
何を隠そうワタクシ、組み立て時の利便性を考えFit Flightを使っております。
Fit Flightは、羽根が回転するスピン、羽根が回転しないロック、とシャフトに応じて羽根の回転の有無の選択の自由が与えられているのです、ユーザーに。
自由ですよ、フリーダムですよ。
すげーぜ、Fit Flight。
で、ぼくはその権利を存分に行使してスピンを選択したわけです。
なぜなら、グルーピングさせる時に、既に刺さっている矢のフライトが邪魔をして後続の矢が狙い通り刺さってくれない、という悩みを抱えていたからです。
通常、矢の飛びがあまりよろしくない人が抱えていそうな悩みですが、飛びがよくてもかえって弾かれやすかったりするのですよ、意外と。
この選択は個人的に当たりであったわけです。
実感できる程の効果があり、多少混雑しているところへの三投目も強引に放り込めるようになりました。
もうスピンなしでは生きていけない身体になりました。
スピンやめますか、人間やめますか、ですよ。
それをばですよ。
スピン全否定してからの、男はロックを使え宣言ですよ。
どうなの、と。
じゃあロックのメリットはなんなのか、プレゼンしてくれ、と。
で、たった今、目の前にいるシモンくんに訊いてみた。
どうやらスピンは『飛行中に羽根が回転することによって、力が逃げてしまう』らしい。
ロックの場合、その力が逃げない、いわゆるパワーロスがない、というのである。
力?
蚊、じゃないよ、ちから、ち・か・ら。
何の??
なんの……?
なんの力だろうね……。
シモンくんは、そう言われてみると説明しづらいな、と言った。
ま、スピンでいいや。
そう思った五月。
最近天気いいしな。
続く……
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