なれんのか!? かなっぷのAAフライト。
第23話『オジサンと若者の平和な日常』の巻
ダーツが下手になっている。
正しくいうと、下手になっているのではなく多少イップス気味である。
二本外した三本目など、これ入れなきゃダメ、って時に、ぐにゃっと手をこねてしまう。
プレッシャーがあると力が入り、ぐにゃ確定。
ポール・リム先生曰く、手をこねる人は弾いて投げろ、と。
そっか、なるほど、弾いてみます、先生。
ところで先生、弾くってどうやるのですか。
そこんとこ詳しく教えてください、よろしくです、先生、草々。
さて、ぐにゃの件はポール・リム先生がそのうち弾き方を教えてくれるとして、最近のBAT DARTS事情について少し触れておきたい。
ここ最近、高校生や大学生などの若いお客さんが激増している。
中には、おそらくお小遣いでフライトやシャフトやチップを買っていく小学生までいる。
思わず「ぼく、ベイブレードとちゃいますよ、これダーツですよ、ダーツ」と声をかけたくなる。
こんなお金のかかる遊び覚えたらあきません、とけしからんく思ったが、ベイブレードや遊戯王カードや、サッカー少年団だってユニフォームやスパイク買ったりで、どんな遊びもそれなりに金が掛かるもんだよな、と。
自分も子供の頃は、ビックリマンチョコやミニ四駆にいくら投資したかわからない。
この若者化現象はきっと、未成年でも出入り可能な漫画喫茶やゲームセンターにもダーツマシンが設置され、池袋や渋谷にはTAITO DARTS STADIUMという大バコもできたからだと思います。
そういうところで手軽にソフトダーツの楽しさを知った若者たちが、連日のようにBAT DARTSへとやってくるのです。
そして、やってきたらやってきたでエレベータの中へ飲みかけのジュースやらの気色悪いゴミを置き去りにし、階段の踊り場から階下へ煙草の吸いガラを放り捨て、『飲みかけを入れないでね』と書いてあるゴミ箱に飲みかけの水をダイレクトに投入して水遊び、挙句、便所から新品のトイレットペーパーを持ち出し勝手に鼻かんで使ったまま放置するなどし、悪行の限りを尽くして去っていく。
お前らは鬼畜ですか、と。
いや、ゴミを片付けろとか、マナーを守れ、とかそういう道徳的なことを言いたかったわけではなくて、BAT DARTSはなんかごちゃごちゃしてるからね、ついね、でっかいゴミ箱と間違えちゃったんだよね。
それはそれで致し方なし。
もののはずみで、ついつい話が脇道に逸れてしまいましたが、若者たちがやってきて入り浸ると、当然対戦の機会を熱望されるわけです。
あのね、ダーツショップの店員が皆、上手いと思ってはいけない。
どの店でもプロが働いていると思ってはいけない。
下手の横好き店員も少なからず存在するんです。
そういう横好き店員が伸び盛りの若者と対戦するとなりゃ、ま当然やられちゃいますわな。
実にあっさりと。
今、レーティングがどんどん下がってんだよね、と呟けば「かなっぷさん、なにやってんスか」とか高校生に平気でおこられる。
そんな日々。
三十路オジサンと若者たちの心温まる交流を描いた感動巨編にしたろと思っておりましたが、非常に長くなりそうなのでここらへんで勘弁してつかあさい。
次回、三十路オジサンと周辺のオジサンたちの心温まる交流を描いた感動巨編。
乞うご期待!
えっ?
別にどうでもいい?
つづく……
現在のレーティング:8.34(DARTS LIVE)BBフライト